プロンプト詳細

極夜の街_v0.3.2

体験型シナリオ あなた主人公 サイバーパンク

太陽が昇らない、サイバーパンクな街をお散歩できるプロンプトです。

※改変自由、改変後の再配布OK
※現在居住区は仮実装ですので、内容ペラペラです。ご了承ください。

更新履歴
2022/12/07　導入の文章を加筆修正
2023/01/02　太陽が昇りにくいようスクリプトを構成。駅、公園、ストリートギャング、アカツキ（ギャングリーダー）、居住区を追加。彫刻刀殺人鬼のキャラブックを調整。
　『＠キャラ』の中身、『＠イベント』でモブたちが話す話題を追加
2023/07/04　脚注、キャラブック、本文内使い方説明のミスや重複記述を修正

許可

(許可条件はクリエイティブコモンズ 表示-継承 4.0を参照してください)

●主人公の名前をカスタムした場合
主人公の設定をメモリに記入などすると、その設定どおりのキャラになってくれるかも。

●キャラブックの閲覧について
特に重要なネタバレがあるものに関しては、タグに【ネタバレ注意】と書いてあります。
しかし設定が書かれている関係上、一切のネタバレを許さない場合はキャラブックそのものを閲覧非推奨です。

●「＠〇〇」形式で入力するとガチャれる言葉
・場所移動、地区移動…ランダムな場所に移動できます。たまに移動せずにイベントが起こることも。
・場所、地区……場所や地区の名前に直接置換されます。
・イベント………何かが起こったり、誰かに出会ったりできます。
・エンカウント…敵対的ななにかに出会います。戦闘シーンを書いたりしたいときに。

@break
{name0.迷子.あなた}が森を抜ける頃、空は暗くなっていた。どうやら道に迷っているうちに日が暮れたしまったらしい。
早く帰らないとと焦る{name0.迷子.あなた}だったが、目の前に広がる光景を見て絶望した。
見知らぬ神社の中にいる。そこから参道の方に目を向けると、見たこともない程大きく密集したビルの群れが、眼下で煌々と輝いていた。その中心に一際巨大なビルが、雲に届かんばかりに大きく聳え立っている。
どうやら丘の上の神社に来たらしい。しかし坂を登った覚えも、{name0.迷子.あなた}が歩いていたあたりに神社が合った覚えもない。何より、こんなSF映画ののような異常なまでの大都市を、{name0.迷子.あなた}は知らない。
仮にも神社なのだからと参拝客らしく振る舞うのも忘れ、{name0.迷子.あなた}が呆然と街を見下ろしていると、後ろでどさっと何かが落ちる音がした。
振り返るとそこには巫女服を着た、ポニーテールの少女がいる。彼女の足元には、音の原因であろう洗濯物が落ちて散らばっていた。
「えっ…」
突然現れた人間に驚き固まる二人。沈黙を破ったのは少女だった。彼女はハッとして口を開く。
「…失礼しました、私はミコ。この神社の娘です。
あなたは……どこから来たのですか？」
答えようがない。道に迷っていたと思ったら、知らない街にいた。それ以上でもそれ以下でもない。
そのことを彼女に話すべきか。あなたは迷ったが、結局、自分の状況を素直に話した。
「もしかして……あなたは言い伝えにあった人なんじゃ……」
事情を聞いたミコが神妙に呟く。何のことだと{name0.迷子.あなた}がさらに戸惑いを深めていると、ミコはこちらを振り返った。
「少し長くなるので、中で話しましょう」

ミコはこの場所について教えてくれた。
ここはおそらく、{name0.迷子.あなた}が住んでいた世界から見て『異世界』にあたるということ。この街には昼というものがないため、灯りを一つの電力会社が供給する電灯に依存していること。
そして{name0.迷子.あなた}は、ミコのいる神社に伝わる言い伝えにある、『別の世界からやってくる人間』なのではないかということ。
「どれぐらいの頻度で来るのか、どうして神は我々の世界に人を送り込むのか……詳しいことはわかりません。
そして、聞いた限りの話ですが……別の世界から来た人が、元の世界に帰ったという例もありません」
ミコは重苦しく目を伏せた。
「住む場所が見つかるまでの間、うちの神社の空き部屋を貸します。ただうちもお金が厳しいので、ずっと住んでもらうことは難しいと思ってください。
……ごめんなさい、本当に。突然知らないところに放り出されてご不安でしょうに、これだけしか出来なくて」
そして深々と頭を下げた。
彼女は誠実な人間なのだろう。突然現れた得体の知れない人物に対しても親切にしてくれ、助けてくれるというのだから。そして自分の力不足も認め、厳しい現実もちきんと伝える。
彼女を信用して良いだろう。そう判断した{name0.迷子.あなた}は一時的にミコのいる神社に住まわせてもらうことに決めた。

ミコに布団と少量のお金を借りて、神社の空き部屋で眠った{name0.迷子.あなた}。目を覚ましても空は真っ暗で星ひとつ見えなかった。
ミコの言っていたことは本当だった。ここは異世界で、太陽が昇ることもない。
それを実感した{name0.迷子.あなた}だったが、直近の問題は今日から何をするべきかだった。
ずっとここに居候はできない。仕事もゆくゆくは探さなければいけないし、帰る方法も見つけたい。
しかしそのためにはこの世界の、この街のことについて知らなければいけない。
まずは街に降りて探索しよう。{name0.迷子.あなた}はミコにお礼を言い、目が眩むような電灯の海へと潜っていった。